<文化シリーズ第3弾>ヒンドゥーという言葉は外来語?国名「インド」の由来は?
スポンサーリンク
キリスト教、仏教の語源は?
キリスト教の語源はどこかというと言うまでもないが、イエスキリストである。
仏教は英語でBuddismという。これもまた由来は悟りを開いたお釈迦様をブッダと呼んでいるところからきている。
では、このヒンドゥーと言う名前はどこから来たのか?
ヒンドゥー教は言うまでもなくインド国民の大多数が信仰している大変有名な宗教である。しかし、ふと思うとこの名前がどこから来たのか疑問に思ったので簡単に纏めてみた。
ヒンドゥーという言葉は外来語?
元を辿るとこの言葉は地域或いはそこに住んでいる人々を表わす言葉だったそうだ。
サンスクリット語の文献にも見られ、現在のパキスタンを流れるインダス河流域を指示していた。当時はヒンドゥーではなく、「スィンドゥ」という発音であった。それが一旦ペルシャに入り「ヒンドフ」になり、インドに逆輸入される過程でヒンドゥーという言葉ができあがっていった。
つまり、元々はある特定の地域に住んでいる人々を表わしていただけで、特定の宗教を表わす言葉ではなかったのである。
もっと言うと外来語に区分される言葉と言える。
国名「インド」も実は外来語?
そして実はこのヒンドゥーと言う言葉、現在の国名「インド」の由来となっているのである。ヒンドゥーという言葉がギリシャ語に移される際、これが「インド」と言う言葉に変わってしまったのである。そしてそれをそのまま現在のインド人が採用したため国名がインドになった。
つまり、インドと言う国名自体も実は外来語に分類されるのである。何とも不思議である。
ヒンドゥー教はインドだけか?
一般的にヒンドゥー教というとインドを思い浮かべる方が多いと思う。実は私もずっとそうであった。
実際、インドの大多数の国民がこの宗教を信仰している。その割合にしておよそ80%前後。残り20%はイスラム教やキリスト教がその大多数を占め、中には仏教やジャイナ教といったインドではマイナーながら数多くの宗教が存在している。10%と言っても日本の人口を凌ぐ数であるから驚きである。
数にして10億人ほどの信者をインド国内だけで有するヒンドゥー教であるが、実はその影響力はインド国内だけに留まっていない。
例えば、隣国のバングラデシュ。大半がイスラム教徒ではあるが、ヒンドゥー教徒もまだ13-14%程存在している。スリランカにも15%程、ネパールに至ってはその半数以上をヒンドゥー教徒が占めている。
これらを合わせると全世界で11億人程の信者を擁すことになり、キリスト教、イスラム教に次いで三番目に大きな集団なのである。
東南アジアにはヒンドゥー語由来の言葉が盛りだくさん?
インドネシアのバリ島。ここには在来の宗教とミックスした形ではあるがヒンドゥー教の文化が根付いている。交易の過程で広まっていったヒンドゥー教の文化は未だに根付いている。
また、現在も使用されているヒンドゥー語(サンスクリット語)由来の言葉は東南アジアに多数見受けられる。下記に例を挙げてみた。
「モントリー」
タイで大臣を表わす言葉は「モントリー」であるがこれは「マントリー」というサンスクリット語に由来する。どちらも同意である。
「スコータヤ」と「アユタヤ」
タイの古都であるスコータイやアユタヤも同じく、スコーダヤとアヨーディヤーに由来している。スコーダヤは幸福が興るところ、アヨーディヤーは有名な叙事詩である「ラーマーヤナ」に登場する神聖な都に該当する。
インドネシアにジョグジャカルタという地名があるが、この地名はヨグヤとカルタから成っており、ヨグヤはアヨーディヤーを示している。
インドネシアとインドは深い繋がりが?
ジョグジャカルタだけではない。そもそもこのインドネシアという国名。
言わずもがなインドという文字が入っている。
インドネシアと言う国名は「島のインド」という意味を表わしている。
国自体がインドの影響を受けていることを認めていると言える。
インドネシアは15-16世紀ごろにイスラム化したがそれまではヒンドゥー教文化と地元の文化がバランスをとりながら共存していたのである。
タイにもヒンドゥー寺院がある
その他、タイはバンコクのシーロム通りの片隅にヒンドゥー寺院が存在する。ワット・ケーク(外人の寺)と呼ばれているが、外見は良くインドで見かけるヒンドゥー寺院そのものであり、中に入るとインド系移民に出くわす。
スクンヴィット通りにはガネーシャも祀られているらしい。
国名「ミャンマー」はインドの神様?
(ミャンマーの国旗ってこんな感じだったの初めて知りました・・・)
ミャンマーは1989年にビルマから国名を変更したが、実はこのミャンマーもビルマもサンスクリット語のブラフマン(ヒンドゥー教の最高原理を表わす)に由来するらしい。
ブラフマンと言えば、インドの最高神の一人でもありインドが周辺国に及ぼしてきた影響をここにも垣間見ることができる。
まとめ
記載し始めるときりが無いが、ヒンドゥーやインドという言葉は現在のインド国外で形成された歴史を辿ってきた。しかし、そんなヒンドゥー教文化は徐々にアジアにも影響を及ぼすようになっていった。しかしそれは決して侵略の歴史ではなく、飽くまでも交易関係が齎した産物なのである。
侵略の歴史を持たないインド。
インド人に眠るアヒムサー(非暴力)という考え方について下記に纏めてみました。
不思議の国インド。それではまた(^^♪
↓ブログランキングに参加しました。ポチッとしてもらえると嬉しいです(^^♪
Twitterにて同時配信始めました(^^♪